初版は2016年なので既に10年ほど前の本になるが、当時から2025年の現在の様子を言い当てている内容も多くあり、さすが現代の魔法使いだといわざるを得ない。
10年前にこれからの世界を作るのに必要とされていたこと
・確固たる専門性とオリジナリティを持って自分の価値を自己肯定していくこと
・アイデアと実装が個人の中で接続されることに価値がある
・調べたら出てくるような表面的なもどきではなく、暗黙知やカリスマといわれる言葉にならない価値のあるクリエイティブクラスを目指そう。そのために信じられる自分を持つ頃が大事
・合理的なプラットフォームがどんどんできてくるはずである。このプラットフォームに飲み込まれると、便利で安価な環境に頭を使わなくてよくなるから、「貧者」としてコンピューターに使われる存在になってしまうということだ。
取り組むことの価値の説明はこのように整理しよう
①それによって誰がしあわせになるのか?
②なぜ、いまそれが問題なのか?先人たちができなかったのはなぜなのか?
③過去の何を受け継いでそのアイデアに到達したのか?
④どこに行けばそれができるのか
⑤実現のためのスキルは他の人が到達しにくいものなのか
研究にしても新規所業を説得するにしても不動の必要な要素だと感じた。
他の章でも紹介されているが、人間の世界は人間が回しており、その意図をくみ取ってロジカルに説明をする必要があるということだ。
正直、「全然人の言うこと聞いてなさそうな落合陽一が、相手の意図を組むとかを言うんだ?」と感じたが、読み進めるとそういう表面的なことではないことが分かる。
相手の意図を正確に理解して判断するために、聞いて理解する「思考体力(と言っている)」を鍛える必要がある
これからの世界でい来るのに重要なこと
・言語化する能力
・論理力
・思考体力
・世界70億人を相手にビジネスする
・経済感覚
・世界を回しているのは人間であること
・専門性
ということ。
まとめ
本著書は10年前に書かれたとは思えないくらい、今の社会で起きている事象が描かれている。
書かれたのはちょうどディープラーニングなどが注目されてきていた時期なのだろう、コンピューターに代替される仕事は、何でも卒なくこなすことができるホワイトカラーの仕事なのではないか?と投げかけられている。
ブルーカラーのメカニカルアーツは、ホワイトカラーに軽視されていたが、暗黙知を持っていることで、コンピューターには代替できないこのになっていくというのだ。
そしてどの仕事でも、思考を繰る体力があり、ロジカルに説明できることが必要であると述べられていた。
落合陽一の本の中でも、考え方がわかりやすくまとめられた著書だと感じた。
中り読みやすくて、数時間で読み終わることができるので、一読するのがおすすめだ。
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